タイトルで出落ちしているわけだが、まあ折角なのでレポートをお送りします。
写真だとあんまりガッカリ感はないけどね!
このブログではほとんど登場しない廃墟ネタですが、おそらく日本一有名であろうと思われる廃墟・軍艦島へ足を運んでまいりました!
なぜわたしが廃墟にあまり興味がないかというと、純粋に立ち入り禁止だったり危なかったりすることが多く、そんな危険を冒してまで見たいという気持ちが全く起こらない対象だからなのです。更に心霊系スポットなんてもってのほか!霊感は全くないけど、心霊スポットは超苦手です(テレビで見るのは大好きだけど!)
そんなわたしの苦手とする廃墟でありながら、比較的整備され、しっかりとした文化背景を持つ軍艦島へはずっと行きたいと思っていたのでした。
軍艦島へ行きたいと思い始めてから早数年、なんだか最近は当たり前のように周りで「軍艦島へ行ってみたい」という声も聞こえ始め、かつての「珍スポットの最高峰」的存在感も薄れた印象。
ただそのおかげで島への上陸ツアーを運営する会社も増えて上陸しやすくなったことは間違いないので、このたび満を持して上陸することに。
長崎港のフェリー乗り場からフェリーへ乗り、いざ軍艦島へ…
乗組員の方の解説を聞きながら軍艦島について勉強するつもり
だったのだが、
すぐ眠くなってしまってダウン\(^o^)/
次に目覚めたのは軍艦島に到着したときだったので、遠景の写真はない^^;
さて、軍艦島に到着すると三班に分かれ、三か所の見学広場を順に回る。
解説スタッフの方が建造物や歴史の解説などをしてくださり、まるで社会科見学のように整然と見学ツアーが執り行われるのである。
だがこれがまずがっかりポイントその一。
確かに解説はわかりやすいし興味深いんだけど、せわしなく島内を時間通りに見て回らなければならないという感じがどうも窮屈だった。
決してわたしは工場や歴史的遺構のこういったガイドが嫌いなわけではないのだが(むしろ好き)、ここ軍艦島ではもっと五感で建造物群を味わうような楽しみ方のほうが良いのでは?と思えてしまった。
ちなみに、見学コースはこのようになっている。
ご覧の通り、実際軍艦島のほとんどの建造物は見ることができない。
これががっかりポイントその二。
まあ行く前から判ってはいたことなんだけど、思っていた以上に見られる範囲は狭くて、しかも表面的。
正直、ただただボロボロの建造物を遠くから見るだけで、そこにかつての文化や島民の息遣いの残り香的なものを感じることはできなかった。
思わず苦笑いっすよ
唯一、断絶された電気ケーブルだけがちょっとクールだと思いました。
んで、最後のがっかりポイント。
帰路の海流は波が高く、揺れがもうハンパじゃなかった。
もちろん、すさまじい勢いで船酔い。
頑張って遠景をカメラに収めた後、意識を失いました。
ということで総評としては、もはや軍艦島は珍スポットではないのでは?という感じ。
歴史的遺構としては超一流だと思うが、廃墟特有の暗さ、あったものがなくなったという空虚感、なにより閉鎖された領域感というものが決定的に失われている。
超有名珍スポ愛好家の故・荒川聡子さんが2000年に軍艦島を訪れた際に記した記事を読んでみていただきたい。
2000年当時、軍艦島はそれこそ一部の愛好家たちが少々グレーゾーンな手段を用いてやっとこさ上陸するような島だった。荒川さんの記事の臨場感と近づいてくる軍艦島の写真が示すのは、まさに我々が求めているような「捨てられた文化の象徴の軍艦島」だと思う。
こんな小さなボートで海風に吹かれながら軍艦島が次第に見えてくる高揚感が味わえるなら、きっと船酔いしても平気なんだろうなあ…。
まあ自分勝手に色々と批評しましたが、軍艦島さんには珍スポットなんていうステージではなく世界遺産登録という華々しい目標に向かって頑張っていただきたい次第です。
おそらくみなさん「折角なら上陸したい!」と考えると思うんですけれど、わたしとしてはむしろ軍艦島の周りを周遊するだけの周遊ツアーのほうがいいんじゃないかな~なんて思います。上陸しなければ、あの整備されたガッカリ軍艦島を見ないですみますからね(笑)
(2014年2月)
[軍艦島]
珍度:50%
オススメ度:50%
軍艦島ツアー「やまさ海運株式会社」公式HP
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