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【静岡】みんなで地獄に堕ちましょう! 伊豆極楽苑

6つめの伊豆珍スポットは最近よくテレビでも見かける『伊豆極楽苑』です。

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伊豆の有名珍スポとしてよく取り上げられてるので、玄関を入るといろんな人のサイン色紙が。


ここ伊豆極楽苑では、まず入苑するとお姉さんが地獄の詳しい説明をしてくれます。
というかここは珍スポなんだけど決して悪ふざけしているわけではなく、本当に真面目に地獄について学べる知的珍スポなのだ。

しかしここで残念なお知らせ……この伊豆極楽苑、写真撮影が禁止なのです。ガーーーーン

このたび一番の大物珍スポだったのだが、無念でございました。


写真がないと間が保たんので、折角ですから伊豆極楽苑のお姉さんに倣ってちょっとここで地獄小話をば…。
ここで基礎知識をつけて、伊豆極楽苑に臨めば地獄のスペシャリストになれるはず!!

深沢式地獄講座入門編はじまりはじまり~


地獄が仏教の概念ということは皆様ご存じのことと思いますが、仏教発祥の地・古代インドでは世界をこういう風に考えていたらしい。

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正直、「なんのこっちゃ?????」状態ですな。
しょうがないわよ、インド人はこう思ってたんだから!!


解説すると、真ん中の山・須弥山(しゅみせん)は天人が住んでいるところ。
その山を囲むようにして四つの黒丸で示した「州」がありますが、それらが人間の住むところです。
ちなみに贍部洲(せんぶしゅう)はインド人が住んでいたところらしい。
そしてこの図で示した金輪部分が地獄でございます。

金輪の深さは320000・・・キロ、ではなく、距離の単位は由旬。
由旬とはなんぞや???といいますと、「牛が一日に歩く距離」ですって。曖昧ってレベルじゃねえぞ・・・。
どういう計算か知らんが、一応1由旬=約7Kmってことになっているらしい。

んで、金輪と水輪の間にある線がありますね?これが地獄の底で、人間がいる最も底辺の地です。
そしてこのラインの名前は「金輪際」。なるほど、これが由来ナンダナー

さてさて、それではこの世界の中に入ってみましょう。

この世界は『穢土(エド)』という概念の中に収まっています。
死んだらみんなが行きたい「浄土」はとても有名ですが、その対義語である『穢土』、ご存じですか??

穢土とは簡単に言うとブッダのいない世界。つまり救いのない世界!
穢土じゃなくて浄土に行くために、みんな念仏を唱えたり仏教の修行をしたりするわけ。

そしてこの世界は六つに分かれていて、それを『六道』と呼びます。
その六道とはなんぞや・・・?

もちろん説明いたしましょう!!!!!

【六道とは??】
①天道
須弥山の頂で、天人・仙人たちが暮らしてる世界!
天人や仙人でも実は穢土暮らしなんです。
一応、六道の中では最も良い場所。
しかし仙人と言えども寿命があり、最終的にはやせ衰えて加齢臭を放ち出すのである・・・そして周りの仙人に嫌がられるのである・・・。
そりゃあ仙人でも加齢臭出すんだから、人間のオッサンが加齢臭出すのは仕方ないわ。
しかも悪いことをしたら、たとえ仙人でも次は地獄行き。
仙人だからって気は抜けない。

②人道

我々人間の世界。
実は我々人間は生まれながらにして穢土の世界での人生を歩むことが決められているのである。
わたしたちは身体が汚く、生・病・老・死の四苦に苦しみ、無常の世界に暮らしているのです。そう、そこのあなたも!
だからみんな悟りを開いて仏陀になるか、浄土に往生しようと必死なんだね。
この輪廻転生から抜け出せなければまた人間になってしまう・・・
二度と人間にはなりたくない!

③阿修羅道
海の中で、神々と戦い続ける休まらない世界

④畜生道
動物の世界。弱肉強食・人間に捕食・家畜化される苦しみ・・・

⑤餓鬼道
常に飢えている世界。生前食物で不正を働いた者が落ちる


そして、六道の中でも最もひどい世界がもちろん

⑥地獄道
キタ━━(゜∀゜)━━!!

先ほどの図で示した金輪部分がこの世界。
等活地獄・黒縄地獄・衆合地獄・叫喚地獄・大叫喚地獄・焦熱地獄・大焦熱地獄・無間地獄の八大地獄によって、こ~~~んな感じで構成。

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インド人が暮らしている贍部洲の地下はこんな風になっているのです。

等活地獄~大焦熱地獄までは深さがそれぞれ5000由旬。
無間地獄は・・・・・・もうよく判りません。

一応地獄でも寿命を全うすれば輪廻転生できるけど、地獄での寿命はとっっっても長くまだ全うした者はいないそうな・・・。

ちなみに地獄の入り口には閻魔様がいて死人を裁判するのは有名な話ですが、実は裁判官は閻魔様だけじゃないのだ。

なんと死後の裁判は合計49日間をかけてじっくり裁判されるのである。
そして裁判官は閻魔様を含め7人。7日ごとに7人の裁判官が一人ずつ裁判をして、49日目に判決が下されるのです。

四十九日ってちゃんと判決が下る日のことだったんだねぇ。


続きは伊豆極楽苑で学んでいただきたいので、地獄小咄はこの辺にしておきましょう。

伊豆極楽苑ではこれら八大地獄の様子を、クオリティ高いジオラマで詳しく学ぶことができるのです。
全部手作りらしいんだけど、ほんとにすごいクオリティでただただ感嘆。

本当にオッッソロシイ地獄の様子を精密に再現していて、思わず「まるで地獄・・・」と呟いてしまった。我ながら阿呆である。言うまでもなく、地獄です。

あ、『伊豆極楽苑』という名前の通り、地獄のあとはちゃんと極楽にも行けます。
でも地獄のあとだと印象薄すぎて何も覚えてねーや・・・^^


そして、ここ伊豆極楽苑の魅力はメインの地獄極楽だけではなく、二階が秘宝展になっているところ!

さすが知的珍スポの伊豆極楽苑の秘宝展なだけあって、邪淫教として名高い真言立川流について学ぶこともできます。
この真言立川流は京極夏彦の小説「狂骨の夢」の題材にもなりましたが、男女交合によって即身成仏ができると説き、実に謎が多くて興味深い!

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おそらく真言立川流をモチーフにしたレリーフ。

あとは世界各地の男根崇拝関連像の展示もされており、極楽苑と違ってそんなに広くはないけれど非常に充実しておりました。

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頭から男根が生えている像。(意味不明)

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自分の男根を持っている像。(何がしたいのか解らない)

とにもかくにも満足度の高いスポットだった!
ここは皆さんにお勧めできます^^

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あ、秘宝展は18歳未満立ち入り禁止ですぞ


(訪問日:2012年11月)


[伊豆極楽苑]
珍度:90%
オススメ度:90%
公式サイト
住所:静岡県 伊豆市 下船原 370-1
電話:0558-87-0253
営業時間:10:00 ~ 16:00
入館料:大人700円(秘宝展つき)
定休日:毎週木曜日
駐車場あり

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