イタリアの空中都市オルビエートに摩訶不思議な井戸があると聞いて行って参りました。
~空中都市に行くためのケーブルカーの駅にあった井戸のポスター~
このポスターを見ると「なんだこりゃ??ほんとに井戸か?」と思ってしまうような“サンパトリッツィオの井戸”。
特に右の絵なんてドリルみたいですな。
そもそも、オルビエートってどこだ?と思う方も多いのではないだろうか。
オルビエートはフィレンツェとローマの間に位置し、フィレンツェからは電車に乗って約2時間で着くちょっと田舎の町。フィレンツェからローマに移動する日を利用して、日帰りで行って参りました。
冒頭にも書いたようにこの町は町自体が丘の上に作られており、まるで空中都市のようなのでございます。
空中都市からの美しい眺め。
珍スポット抜きにしても本当に町自体がとっても美しく自然も豊かで、一見の価値あり!
珍スポ海外遠征inイタリアでは5つの都市を回りましたが、私はここオルビエートが一番好きだなあ~。住みたいレベル。
珍スポとは関係ないけど、オルビエートの伝統料理であるウンビリケッリというパスタはうどんみたいで超~~美味しい!
日本人には自信を持ってお勧めできる味なので、皆様オルビエートをご訪問の際には是非ご賞味いただきたい。
ただ、見た目がなんか気持ち悪いけど。
ある意味珍料理?なウンブリケッリ
ウニョウニョと今にも動き出しそうな風体だが、これが食べてビックリほんとに美味しいのだ。
写真を見ていても全く食欲は沸かないのだが、また食べたいなぁと思うイタリア料理の一つ。
さてさて、この辺で本題に戻ろう。
こんな素敵都市オルビエートにあるサンパトリッツィオの井戸は、16世紀に作られたもの。
イタリア情報サイト「amoitalia」さんによると、
この井戸は、法王クレメンテ7世(ジュリオ・デ・メディチ)の命によって造られた。当時クレメンテ7世は1527年の『ローマ略奪』から逃れるためオルヴィエートに避難しており、攻城に備えて水を確保するためにこの井戸を掘らせたといわれる。
設計はフィレンツェの建築家アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ジョーヴァネに任された。井戸が完成したのは工事開始から10年後の1537年、法王パオロ3世(アレッサンドロ・ファルネーゼ・ディ・ローマ)の時代である。 凝灰岩をくり抜いたこの井戸は、深さ62メートル、幅13~14メートル、248段の二つのらせん階段が水管の回りを囲んでおり、一つは水を汲みに降りる用、もう一つは水を地上に運ぶ用と、二つの階段がぶつからないように設計されている。
62メートルにも及ぶ井戸に降りる経験は珍しく、下からの眺めは実に幻想的である。 イタリアでは底なしの浪費家のことをこの深い井戸の名前から『サン・パトリツィオの井戸のような懐をもっている』といいます。
とのこと。
つまり駅に貼ってあったポスターのドリルイラストは、井戸の周りを囲んでいる階段を表していたんですね。
実は日本にも「まいまいず井戸」というのがあって、螺旋状に掘られた井戸という点ではちょっと近しい部分もなきにしもあらずなのだが、正直全然似ていない。
むしろこのイラストを見ていると、天才ホラー漫画家・伊藤潤二の大作「うずまき」に出てくるうずまきの塔に似ているような・・・。
もしや伊藤先生、サンパトリッツィオの井戸を参考にしましたか?
そのとっても不思議なサンパトリッツィオの井戸の入り口はこんな感じ。
全然井戸っぽくない。
こんなんじゃ貞子が出てきてもちっとも怖くならないでしょうな。
では、いざ井戸の中へ!!
井戸の中へ降りると、階段から井戸の底が覗けるという経験したことのない景色が広がっております。
左上の赤い女がわたくしなのですが、高所恐怖症の人が目撃したら腰を抜かすこと請け合いの危険行為ですね。
階段を下って井戸の底に近づいていくと、だんだん回りも暗くなっていきます。
階段もRPGゲームっぽくてカッコイイぜ!!(RPGゲームとかやったことないからイメージで言っています)
さっきより井戸の底に近づいた場所から撮った写真
夕方になったわけでもないのにさっきの写真よりも明らかに暗くなっとりますな。
底から上を見上げるとこれまた神秘的。見たことのない光景でこの世ならざる所へ来たような気持ちに。
おほう・・・なんだかありがたいナァ・・・
そして水の上にある橋を渡ると反対側の階段から上ることになり、降りてくる人と出会わないようになっているという仕組み。
実際数人と井戸の中でご一緒したけど、全然出会わなかった。オモシロイ。
実に面白い井戸だったので、興奮している様子が写真からも伺えます。
一回ちょっとバランス崩して井戸の肥やしになりかけたので、真似しないほうがいいです。
あーーこの記事書いてたらまたオルビエートに行きたくなったなあ~~。
(訪問日:2012年3月)
[サンパトリッツィオの井戸]
珍度:90%
オススメ度:90%
ケーブルカーを降りて右折し、徒歩で行けます。(そもそもオルビエート自体が小さい町なので徒歩でかなり移動できる)
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[荷物預けサービス]
日帰り旅行者の為の手荷物預けサービス。オルビエート駅から徒歩で行けるホテルにて5ユーロで荷物を預かってくれます。(ほんとに助かった!)
↑こんな荷物じゃ井戸に入れないもんな~
・Hotel Picchio
時間:7:30 – 20:00
住所:Via Giovanni Salvatori, 17
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