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【群馬】かかしの概念を超えたかかし達 やぶ塚かかし祭り

かかし大集合!
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「かかし祭り」という名の祭りは全国で開催されているらしい。

今回訪れた「やぶ塚かかし祭り」は、群馬県で毎年開催されているかかし祭りだ。既に開催32回目を迎えており、伝統的な祭りになりつつある。

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かかし祭りの会場となる三島神社公園には日本最大級のかかし・かかまるが鎮座しており、この麓に毎年薮塚中からかかしが集うのである。

普段はそこまで丹精込めて作ることも少ないかかしだが、町民・市民はこの日のためにあらん限りのアイデアと技術でかかし制作に挑むのだ。

早速、特別賞を受賞した大作が目に飛び込んでくる。

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鵜飼いの様子を再現した超力作だが、これを見ていると「かかしって何だっけ?」という気持ちになってくるな…。

そもそも、かかしとは何なのか?

現代においてかかしは田畑を荒らす鳥獣を追い払う目的で設置される人形に過ぎないが、元々は神であったと考えられている。
かかしは古事記においても「山田のソホド」という名で登場し、全知全能の神として何でも知っている識者的役割を担っていた。「動くことはできないがこの世のことを全て知っている者」と考えられていたのだ。

そんなことを踏まえつつ、今回わたしが選んだ「THE BEST OF かかしって何だっけ?」がコチラ。

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トラック野郎である。

とにかくすごいクオリティで、巨大なデコトラが見事再現されているのだ。

窓から覗く菅原文太を見ながら、「かかしってこういうのだっけ…?」とつい思ってしまう。

でもそういう本来のかかしという概念を超えた作品が集う…それこそがまさにかかし祭りの醍醐味なのだ!!(たぶん。)

鳥獣を払うとか払わないとか、最早そんなことはどうでもいい、作りたいものをただ作る!という人々の強い意志の集大成がこのかかし祭りである!(たぶん。)

人々の作る個性かかしは実に多種多様だ。

町民参加型のかかし。

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輪投げに子供が参加できるというアイデアが素敵。

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今年の人気者はとにかくピース又吉。
会場内には数点の又吉かかしが確認できた。

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等身がなんとも言えないウルトラマン。

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戦隊ものはやはり人気で、こちらはスタイルの良い仮面ライダードライブ。

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なぜかどこか処刑風に見える、シーソーに乗るチップとデール。

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フード型の着ぐるみ的なものを加工しているのだろうか、後付けで描かれたと思われる口元に違和感を覚える。
チップとデールの明るい笑顔とは対照的な脱力しきった体など、なかなか細部まで味のある良い作品だと思う。


こちらもまた斬新な発想のかかし「バンジージャンプ」。
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空間を縦に使い切った超力作!

暗闇でこのかかしに出会ったら、鳥獣よりむしろ人間が驚くことだろう。

そして子供たちに大人気だったのがコチラ
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で、でた~~~ミッさん達~~~~
しかも敢闘賞~~~

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腐葉土などの袋で作ったと思われる衣装がメチャクチャおしゃれだ!!しめ縄がネックレスになっているなど、アバンギャルドなセンスが爆発している。すごい。

若干中華風の顔立ちだが、造作は見事である。どうやって作ってるのかなこの顔。

しかし子供達が喜んで一緒に写真を撮っていたのを見て、なんとも言えない気持ちになった…

色々と魅力的なかかし達を紹介してきたが、最後に今回わたしが一番気に入ったかかしを紹介したい。

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「生高じぞうん」
である。
なまたか、ではなく、せいたかと読む。

ネーミングからして、いい。

何故か顔にかけられたビニール袋、総銀歯な上の歯、白い眼差し、肩に乗っている不死鳥風の生物…

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何をとっても最高だな。わたしはダントツこの作品が好きです。
今回初めて訪れたかかし祭りだが、毎年足を運ぼうと思うくらい楽しかった。
皆さんも多様化するかかしに触れてみてはいかがだろう。


[やぶ塚かかし祭り]
珍度:60%
オススメ度:70%
開催時期:10月初旬
住所:(三島神社公園)群馬県太田市藪塚町1043

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