以前イタリアの骸骨寺を紹介いたしましたが、本日紹介するのは骸骨パラダイス第二弾inフランスでございます。
フランスはパリの中心地にあるカタコンブ・ド・パリ。
カタコンブとは地下の集合墓地のことです。イタリア語ではカタコンベと呼ばれております。
ここカタコンブ・ド・パリの魅力はなんといっても写真が撮れるということ!!!
即身仏やミイラ・骸骨関連のスポットは大抵写真撮影禁止なんだけど、ここはまあまあ雑に骨を積み上げているからか(笑)、写真オッケー!ワーーーイ!!!
かなりの人気スポットなので、ディズニーランドレベルの行列に並んだ後やっと地下へ。
このカタコンブは全長1.7Kmで、かなり広い!
内部を荒らされているという噂を聞いていたので少し心配だったんだけど、どうやら一度閉鎖されて2009年に再開放されたらしいとはWikipedia先生の談。
地下に到着すると、見渡す限りのホネ、ホネ、ホネ・・・!!
そんな扱いでいいのですか??と訊きたくなるほどテキトーな感じで骨が積まれております。
もうどれが誰の骨だか判ったもんじゃねーな!
イタリアの骸骨寺は骨をアートにして美術品のように展示していましたが、同じ骸骨パラダイスでも全く趣が違いまする。
ここはカタコンブ(地下集合墓地)という名前だけど、正確にはもともと地上の墓地で埋葬してあった骨を移転させた場所。
18世紀後半にパリの地上墓地が死体で溢れたことによる市民の健康被害が問題となったことで、墓地を閉鎖し、骨の一掃移転が行われることになったそう。健康を害するほど死体が溢れていたっていうのは想像もつかない光景だ…
そこで骨の移転先として白羽の矢が立ったのが、古くに石灰岩の採掘をしていた採掘場跡である地下の洞窟。
そこへまず地上墓地の死体が移転されたあと、19世紀半ばにかけて合計で約600万人分もの骨が運び込まれたのだという。600万人…!!
基本的にはいったん埋葬した骨をゴソッとまるごと移転させているので、とにかく積み上げていった結果どれが誰の骨だかわかったもんじゃねえ状態になったようだ。中には有名人の骨もあったそうだけど、もう特定は不可能。骨になったら皆同じってことなんだなあ…
更に19世紀初頭にここの現場監督となったテュリという人物が、人々が行きやすくなるようにと骨の配置を綺麗に並び変えたことにより、現在のような観光地化したカタコンブになったのだという。
墓地を観光地にしてしまうという概念が我々からすると「ま、まじか…」という感じだが、名もなくただ葬られているだけよりはたくさんの人が来た方がいいと600万人のパリジャンたちも思ってるんじゃないかな(たぶん)
しかし積み方が雑だとは言いながらも、友達が一眼レフで撮った写真がポストカードにしたいレベルで美しい!!
そしてわたくしも誰かのしゃれこうべと記念撮影(^o^)
こんなに近くでしゃれこうべと写真撮れる機会なんてないので、すごく嬉しい!
正直アート性とか美しさとかを考えるとイタリアの骸骨寺やカタコンベより質は劣るんだけど、写真撮影OKという懐の深さでそれをカバー。
実に貴重な体験でございました。
(訪問日:2012年6月)
[Catacombes de Paris]
公式サイト
珍度:80%
オススメ度:80%
住所:1, avenue du Colonel Henri Rol-Tanguy
営業時間:10:00-17:00(入場最終時刻:16:00)
定休日:月曜日&祝日
所要時間:45分
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